【識者の見方】日本の北朝鮮先制攻撃はない―中国軍少将(サーチナ)
今、気になっていることは「PCの音が再生されません」ですがこんなニュースがあります。
中国海軍の張召忠少将は5日、自らのブログで「北朝鮮の核実験で日本は大きな衝撃を受けたが、日本が先制攻撃を行なうことはない」との見方を示した。
中国人の間では、北朝鮮の核兵器開発などを理由に、日本が再び軍国主義への道を歩むとの見方も出ている。
麻生首相が、敵基地攻撃論について「一定の枠組みを決めた上で、法理上は攻撃できる」と述べたことも影響した。
張少将は、日本には平和憲法と米国との同盟関係があり、先制攻撃はしないと主張した。
以下は、その要旨。
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■平和憲法を持つ日本は先制攻撃を行なわない
日本の平和憲法は、戦争の発動を認めていない。
戦争の発動とは何か? 日本は1941年12月7日、脅威と考えた米太平洋艦隊を奇襲した。
真珠湾攻撃だ。
これが戦争の発動だ。
現在の日本が、同様の行動をとることは絶対にない。
北朝鮮が核兵器を持ち、ミサイル基地が存在すると知っても、日本がそれだけで先制攻撃することは、ありえない。
麻生首相の発言は、政治上の観測気球だ。
日本ではよくある話で、「気球」を上げて、周辺の反応をみてながら実際の行動を決めていく。
反対の声があまりなければ、急激な軍拡を進める可能性もあるが、日本はそのような状況にはない。
■日本は北朝鮮攻撃用の武器も持たない
また、日本は北朝鮮の基地を攻撃する能力が十分でない。
これも、平和憲法の制約のためだ。
日本のこんごう型とあたご型の護衛艦は、航続距離が最大3000キロメートルの巡航ミサイルを搭載できる。
しかし、このような装備導入は、日本の防衛原則の重大な変更を意味する。
米国から購入したり自主開発するとは思えない。
朝鮮半島の緊張に伴い、日本では軍国主義を復活させる勢力が台頭しているとの見方がある。
たしかに、軍国主義は警戒すべき問題だ。
では、現実はどうなのだろう。
日本は1945年に米戦艦のミズーリ号上で、無条件降伏に応じた。
当時、日本の軍国主義は非常に恐れられていた。
日本に進駐した米軍は、軍国主義の復活防止策に心血を注いだ。
イラク、アフガンなどの問題に忙殺される米国の状況を見て、日本が「同盟国を助けるため、中国と北朝鮮の見張役を引き受けたい」と言い出す可能性はある。
米国もある程度、許すだろう。
しかし、米国が日本にすべてを許す可能性はない。
他国への攻撃力を持たせることは、ありえない。
■中国の軍事力増強が日本で「脅威論」を助長
世界第2位の経済大国になった日本にとって、警戒しなければならない対象は多い。
ロシア、北朝鮮、中国、韓国、すべてを警戒しなければならない。
本当のことを言えば、日本にとっては米国も警戒の対象だ。
客観的にみて、北朝鮮脅威論、中国脅威論を理由に、日本は軍事力を増強させてきた。
核兵器やミサイル実験などの北朝鮮の行為により、日本が軍備増強を一層進めることは、確実だ。
ただし、具体的にどのような方向になるかは、まだ分からない。
われわれが注意しておかなければならないのは、中国の軍備増強も日本の中国脅威論を招いてきたことだ。
近年来、中国は軍事力増強を加速させた。
そのため、日本でも「中国が強くなるなら、自らも強くなる必要がある」との考えが発生した。
日本の軍国主義復活の問題は日本だけでなく、北東アジア全体の情勢と関わっている。
■米国も日本の「他国攻撃力」を許さない
私の考えでは、日本が北朝鮮を先制攻撃する可能性は、現在のところ非常に小さい。
ただし将来的には、可能性を排除できない。
日本が過去半年間、専守防衛の範囲を少しずつ拡大してきたのは事実だ。
しかし、先制攻撃を積極的防御と解釈するためには、法律面での準備が必要になる。
また、軍事同盟関係にある米国が、日本が先制攻撃力を保有することを許すとは思えない。
日本があまりにも強大になれば、米軍が北東アジアに展開する理由がなくなるからだ。
これは、米国が決して望まないことだ。
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◆解説◆
ほとんどの日本人の感覚では、敗戦により日本の"体質"は一変した。
憲法第9条の改正論でも、戦前の軍事拡大路線の復活を主張する意見はまれだろう。
しかし中国では、首相の靖国神社参拝などがきっかけで、「一国の責任者が最も強硬な軍国主義者であるA級戦犯を崇拝するからには、軍国主義復活の可能性もある」との見方が強まった。
張少将は一般人を対象に、日本国憲法が現在の日本にとって決定的な指針になっていることを語ったと考えてよい。
また張少将はこれまで、中国の空母保有は必要とする見方を示しているが、今回は日本の軍事力増強について、中国の軍事力増強の影響もあると述べた点が、注目される。
(編集担当:如月隼人)
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6月9日現在277件
最終更新:6月9日17時18分
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